中庭の木に小鳥が来ているのを見付けた。
小さな体の重みや羽毛のふくらみ、陽の光に溶けて滴る枝先の水滴まで感じ取れた。
彼はその暖かい塊を手の中に包み込むように感覚で包んだ。
それから、軽くつついた。小鳥は驚いて飛び去った。
更に体の力を抜いた。捉えられる全てのものが眩いくらいに鮮明になり、影は濃さを増した。
~『天使』佐藤亜紀
中庭の木に小鳥が来ているのを見付けた。
小さな体の重みや羽毛のふくらみ、陽の光に溶けて滴る枝先の水滴まで感じ取れた。
彼はその暖かい塊を手の中に包み込むように感覚で包んだ。
それから、軽くつついた。小鳥は驚いて飛び去った。
更に体の力を抜いた。捉えられる全てのものが眩いくらいに鮮明になり、影は濃さを増した。
~『天使』佐藤亜紀